小顔

小顔施術のダウンタイム徹底解説～術後の過ごし方と回復のリアル～

理想のフェイスラインを叶えるためのダウンタイムと回復期間のすべて

小顔は、多くの方が憧れる美容のゴールのひとつです。近年では、様々な美容外科的アプローチや美容皮膚科的施術が普及し、ご自身の理想に近づける選択肢が広がっています。しかし、小顔施術を検討する上で多くの患者さんが不安や疑問を感じるのが「ダウンタイム」と「回復期間」の問題です。この記事では、施術ごとに異なるダウンタイムの実情、痛みや腫れの管理方法、術後生活での注意点など、患者さん目線で知りたい具体的な情報を、専門医の立場から詳細に解説します。

 

目次

• ・小顔になるための代表的な施術一覧
• ・骨格アプローチ：輪郭形成術のダウンタイムと回復
• ・脂肪アプローチ：脂肪吸引・脂肪溶解注射の術後経過
• ・注入系アプローチ：ボトックス・ヒアルロン酸のダウンタイム
• ・術後の痛み・腫れ・内出血の対策とケア
• ・回復期間を短縮するための過ごし方と注意点
• ・まとめ：施術選びとダウンタイムのバランス

 

小顔になるための代表的な施術一覧

小顔を目指す施術は大きく分けて「骨格へのアプローチ」「脂肪へのアプローチ」「筋肉や皮膚へのアプローチ」の3つに分類できます。それぞれの施術には異なる適応、ダウンタイム、リスク、回復の過程があります。

• ・骨格アプローチ：エラ骨切り（下顎角形成術）、頬骨削り（頬骨弓骨切り術）、アゴ形成術（オトガイ形成術）
• ・脂肪アプローチ：顔面脂肪吸引、バッカルファット除去、脂肪溶解注射（デオキシコール酸製剤、BNLSなど）
• ・注入・筋肉アプローチ：エラボトックス、ヒアルロン酸注入（フェイスライン形成）、スレッドリフトなど

どの施術を選択するかは、患者さんの骨格・脂肪量・筋肉量・年齢・希望する変化量などに左右されます。ここからは、各施術ごとのダウンタイムと回復の実情を詳しくみていきます。

 

骨格アプローチ：輪郭形成術のダウンタイムと回復

下顎角形成術（エラ骨切り）のダウンタイム

骨の形を大きく変える下顎角形成術は、顔の下1/3の横幅をシャープにしたい方に選ばれる本格的な外科手術です。
【ダウンタイムの目安】

• ・術後2～3日はフェイスバンテージ（圧迫固定）を着用
• ・腫れのピークは2～4日目、1週間程度で軽快し、2週間でかなり落ち着く
• ・内出血は2週間ほどで消失、完全に自然な輪郭になるには3～6ヶ月かかることも
• ・術後7～10日で抜糸（口腔内の場合）

【痛み・生活制限】

• ・術後1週間ほどは噛む動作が痛みやすいので、流動食や柔らかい食事を推奨
• ・会話や大きな口の開閉は数日控える
• ・激しい運動や飲酒は術後2週間は厳禁

頬骨削り（頬骨弓骨切り術）のダウンタイム

顔の横幅や張り出しを改善し、正面・斜めからの小顔効果が期待できます。
【ダウンタイムの目安】

• ・腫れのピークは術後2～5日、1週間で半分、2～3週間でほぼ落ち着く
• ・内出血は1～2週間、頬部のむくみ・しびれは1～3ヶ月で徐々に改善
• ・フェイスバンテージは2～3日

【痛み・生活制限】

• ・術後1週間は顔のマッサージや強い刺激は避ける
• ・口腔内切開の場合、口の中の衛生管理が重要

オトガイ形成術（アゴ骨切り）のダウンタイム

アゴの突出、後退、非対称を整えることで横顔美人・小顔印象に近づきます。
【ダウンタイムの目安】

• ・腫れは2週間、軽度のしびれや違和感は1～3ヶ月残る場合も
• ・内出血は1～2週間
• ・フェイスバンテージは3日間

【痛み・生活制限】

• ・術後1週間は柔らかい食事
• ・顎を強く動かさない
• ・激しい運動は2週間禁止

骨格アプローチはダウンタイムが長めですが、その分「骨から変える」ため、効果も大きく後戻りがほとんどないのが特徴です。

 

脂肪アプローチ：脂肪吸引・脂肪溶解注射の術後経過

顔面脂肪吸引のダウンタイム

頬・アゴ下など顔の脂肪を直接吸引し、シャープな輪郭を作る施術です。
【ダウンタイムの目安】

• ・腫れのピークは2～3日、1～2週間で目立たなくなる
• ・内出血は1～2週間、アゴ下や頬のむくみは3週間ほど
• ・フェイスバンテージは術後24～48時間、その後夜間のみ1週間着用推奨

【痛み・生活制限】

• ・術後1～2日は圧迫の違和感と筋肉痛様の痛み
• ・通常は翌日から在宅ワークやリモート会議は可能
• ・激しい運動や飲酒は1週間控える

バッカルファット除去のダウンタイム

口腔内から頬の深部脂肪（バッカルファット）を切除し、中顔面のたるみ予防も兼ねた小顔術です。
【ダウンタイムの目安】

• ・腫れのピークは2～3日、1週間で軽快
• ・内出血は1週間未満
• ・術後1週間はリキッド食/ミキサー食推奨

【痛み・生活制限】

• ・口腔内切開部の違和感あり、口の中の衛生管理が重要
• ・硬い食べ物・熱い飲み物は1週間避ける

脂肪溶解注射（BNLS・デオキシコール酸製剤等）のダウンタイム

注射だけで部分的な脂肪減少を狙う施術で、エラ下や頬、アゴ下に適応。
【ダウンタイムの目安】

• ・腫れは注射直後～2日程度（BNLSは腫れが非常に少ない）
• ・内出血は稀に1週間ほど
• ・メイクや洗顔は当日から可能

【痛み・生活制限】

• ・軽い痛みや熱感が1～2日
• ・日常生活の制限はほぼなし

脂肪アプローチは比較的ダウンタイムが短く、日常生活への復帰も早いのが特徴です。

 

注入系アプローチ：ボトックス・ヒアルロン酸のダウンタイム

エラボトックスのダウンタイム

咬筋（エラの筋肉）にボツリヌストキシンを注射し、筋肉の発達による顔の横幅を細く見せる手法です。
【ダウンタイムの目安】

• ・注射直後の腫れや内出血はほとんどなし
• ・ごく稀に軽いむくみや違和感が2～3日
• ・効果発現は2週間～1ヶ月後

【痛み・生活制限】

• ・注射部位の軽い痛み（数時間で消失）
• ・当日からメイク・洗顔・食事可能

ヒアルロン酸注入のダウンタイム

アゴやフェイスラインに注入して輪郭を整える方法。
【ダウンタイムの目安】

• ・針穴の赤み、軽い腫れが1～2日
• ・内出血が出た場合は1週間ほどで消失
• ・すぐにメイクでカバーできる

【痛み・生活制限】

• ・注入直後の軽い違和感・圧痛
• ・マッサージや強い圧迫は1週間控える

スレッドリフトのダウンタイム

皮下に特殊な糸を挿入してフェイスラインや頬の引き上げを図る施術です。
【ダウンタイムの目安】

• ・腫れやむくみは2～3日、内出血が出た場合は1～2週間
• ・針穴の赤みは数日
• ・糸の違和感が1週間ほど残ることも

【痛み・生活制限】

• ・強い表情や大きな口の開閉は2～3日控える
• ・激しい運動やサウナは1週間避ける

注入系アプローチは「当日から仕事復帰」「マスクですぐ隠せる」など、社会復帰のしやすさが最大の魅力です。

 

術後の痛み・腫れ・内出血の対策とケア

小顔施術の術後に多い症状とその対処法について解説します。

痛みの管理

• ・骨切りや脂肪吸引では、術後2～3日がピーク。鎮痛薬を計画的に内服
• ・注入系はほぼ無痛～軽度の圧痛のみ

腫れ・むくみの対策

• ・圧迫バンテージ（医師指導の下で着用）
• ・術後48時間は冷却が有効（保冷剤やアイスノン）
• ・枕を高くして寝ることで顔のむくみ予防

内出血のケア

• ・ビタミンCやアルニカクリームなどの外用
• ・強いマッサージや飲酒を控える

口腔内切開の場合のケア

• ・イソジンや生理食塩水のうがいをこまめに行う
• ・刺激物・硬い食事を控える

 

回復期間を短縮するための過ごし方と注意点

美容外科的な小顔施術後は、患者さんご自身のセルフケアや生活習慣も回復期間を左右します。

• ・十分な睡眠とバランスの良い食事で治癒力を高める
• ・喫煙や過度な飲酒は血流を悪化させ治癒遅延の原因となるため、禁煙・節酒
• ・術部を不用意に触らない・強く圧迫しない
• ・術後1週間は紫外線を避け、外出時は帽子やマスク着用
• ・適度な水分摂取でむくみ・老廃物排泄を促進
• ・定期的な術後診察を必ず受ける

また、ダウンタイム中に生じやすい心理的ストレスや不安についても、医師やクリニックへの早期相談が大切です。

 

まとめ：施術選びとダウンタイムのバランス

小顔施術は「効果」と「ダウンタイム」のバランスが非常に重要です。骨格から大きく変えたい場合は長いダウンタイムを覚悟し、脂肪や筋肉・皮膚へのアプローチなら短期間で自然に小顔効果を得ることもできます。それぞれの施術には適応・リスク・ダウンタイムの個人差がありますので、カウンセリング時に自分のライフスタイルや希望にあった施術を医師とよく相談してください。

ダウンタイムの正しい知識と適切なセルフケアで、理想のフェイスラインを安全に手に入れましょう。小顔は「一時の変化」ではなく、「長期的な満足感」を目指して選択することが大切です。