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豊胸手術のダウンタイムと回復期間を徹底解説
豊胸手術後のダウンタイムと回復期間を正しく理解する
豊胸手術を検討されている患者さまが特に気になるのは、施術後のダウンタイムや回復期間、痛みの程度、日常生活への影響ではないでしょうか。本記事では、豊胸術の代表的な施術法ごとに、ダウンタイムの実情や術後の過ごし方、具体的な回復プロセスについて、美容外科医の視点から専門的に解説します。
目次
- ・シリコンバッグ挿入法のダウンタイムと回復
- ・脂肪注入法(コンデンスリッチ・ピュアグラフト含む)の特徴と術後経過
- ・ヒアルロン酸注入法の回復期間と注意点
- ・疼痛管理と日常生活への影響
- ・術後の合併症リスクとその早期発見のポイント
- ・まとめ:最適な術後ケアと回復のために
シリコンバッグ挿入法のダウンタイムと回復
シリコンインプラント挿入法は、豊胸術の中でも最もボリュームアップ効果が安定して得られる術式です。代表的なアプローチとしては、乳腺下法、大胸筋下法、大胸筋膜下法があり、それぞれのアプローチによって術後の痛みやダウンタイムに違いがあります。
バッグ挿入直後は、組織の剥離・縫合操作に伴う炎症反応により、48~72時間が最も強い腫脹・疼痛が生じます。痛みは大胸筋下法の場合、筋肉の牽引によりやや強く感じられる傾向があります。術後1週間程度は安静が推奨され、抜糸(通常術後7日目前後)までの間は、上肢の過度な運動や重い荷物の持ち上げは厳禁です。
内出血や腫脹は2週間程度で徐々に軽快し、日常生活への復帰は術後2~3週間で可能になることが一般的です。スポーツや筋トレなど強い負荷がかかる動作は、術後1カ月間は控える必要があります。最終的な形態安定・柔らかさの獲得には2~3カ月を要します。
脂肪注入法(コンデンスリッチ・ピュアグラフト含む)の特徴と術後経過
脂肪注入法は、患者自身の脂肪組織を採取・精製し、乳房へ注入する方法です。コンデンスリッチやピュアグラフトなど、脂肪細胞の生着率を高める技術が普及し、しこりや石灰化リスクの低減が図られています。
脂肪注入法のダウンタイムは、脂肪採取部位と注入部位の双方に発生します。太ももや腹部からの脂肪吸引後は、広範囲の腫脹・皮下出血がみられ、特に採取部位は術後2~3日が痛みのピークです。圧迫固定を1~2週間継続し、浮腫の軽減を図ります。注入部の乳房は比較的腫脹・疼痛が軽度で、1週間ほどで落ち着きます。
脂肪の生着は術後3~6カ月かけて進み、定着しなかった脂肪は吸収・消失します。術後1カ月までは激しい運動やマッサージを避け、特に脂肪採取部のケアと感染予防が重要です。
ヒアルロン酸注入法の回復期間と注意点
ヒアルロン酸注入法は、メスを使わないプチ豊胸として人気が高い施術です。局所麻酔下で短時間(20~30分)で施行可能で、術後のダウンタイムは非常に短いのが特徴です。
注入部の腫脹や軽度の圧痛は1~2日でほとんど消失し、当日からシャワーや軽い日常生活が可能です。ただし、注入量が多い場合や浅層注入では皮膚の凹凸・しこり形成のリスクがあるため、術者の解剖学的知識と経験が重要となります。
ヒアルロン酸は数カ月~1年程度で徐々に吸収されるため、長期的なボリューム維持には繰り返しの施術が必要です。
疼痛管理と日常生活への影響
豊胸術後の疼痛管理は、施術法や患者個々の痛覚閾値により異なります。主にNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)やアセトアミノフェンの内服、場合により神経ブロック注射を併用することで、術後の痛みをコントロールします。
バッグ挿入法の場合、術後48時間は痛みが強く、安静と鎮痛薬の内服が必須です。脂肪注入法では脂肪採取部の疼痛が主体であり、圧迫固定と冷却が効果的です。ヒアルロン酸注入法では、術後の痛みはほとんど問題になりません。
仕事復帰の目安は、事務職であれば術後3~5日、重労働や接客業の場合は1~2週間の休養が推奨されます。
術後の合併症リスクとその早期発見のポイント
豊胸術の術後合併症には、感染、血腫、カプセル拘縮(バッグ挿入法)、しこり形成(脂肪注入法)、アレルギー反応(ヒアルロン酸注入法)などがあります。これらリスクの早期発見が、重篤化を防ぐ鍵です。
- ・強い発赤・腫脹・発熱を認めた場合は感染症を疑い、速やかな受診が必要です。
- ・乳房の形状変化、硬結、激しい疼痛や膿液排出があれば、カプセル拘縮や血腫の可能性があります。
- ・脂肪注入後の急激な乳房変形や皮膚の壊死兆候も、迅速な医療介入が必要です。
術後は担当医の指示に従い、定期的な経過観察とトラブル時の迅速な受診が重要です。
まとめ:最適な術後ケアと回復のために
豊胸術後の回復プロセスやダウンタイムは、術式や個々の体質によって大きく異なります。正しい知識とケア、術後の変化への早期対応が、安全で満足度の高い仕上がりへとつながります。ご自身のライフスタイルや希望に合った施術選択と、専門医による適切なアフターケアが、理想のバストを叶える近道です。