小顔

小顔施術のリスク事例とその回避策～より安全で美しい輪郭形成のために～

理想のフェイスラインを目指す小顔施術と安全対策

小顔への憧れは多くの方に共通するものです。美容外科医療が進化し、様々な小顔施術が普及する一方で、リスク事例や合併症も報告されています。この記事では、実際に報告された外部リスク事例と、それを踏まえた安全な小顔形成のための回避策について詳しくご紹介します。

 

目次

• ・小顔施術の主な種類と特徴
• ・外部報告されたリスク事例
• ・リスクを回避するための具体的対策
• ・クリニック選びのポイント
• ・まとめ：安全に小顔を目指すために

 

小顔施術の主な種類と特徴

小顔を目指す施術には様々な選択肢があります。それぞれの施術には独自のメリット・デメリット、そしてリスクが存在します。

• ・脂肪吸引（顔面・顎下）：皮下脂肪を物理的に除去し、輪郭をシャープにする施術。カニューレによる操作のため、血管損傷や神経障害のリスクあり。
• ・バッカルファット除去：頬内部の脂肪組織（バッカルファット）を摘出し、頬のたるみや丸みを改善。口腔内からのアプローチが主流。
• ・エラボトックス（咬筋ボトックス注射）：咬筋（エラ部分の筋肉）の働きを弱め、フェイスラインを細く見せる。注入量や部位選択が重要。
• ・骨切り（下顎角形成術/頬骨形成術）：骨格自体を削り、小顔効果を高める外科的手術。最もダイナミックな変化が期待できる一方で、合併症リスクも高い。
• ・溶解注射（脂肪溶解剤）：脂肪細胞を分解・排出させる薬剤を注射する非外科的治療。腫れやアレルギー反応の報告例あり。

 

外部報告されたリスク事例

業界内外で報告されているリスク事例には、以下のようなものがあります。

 

脂肪吸引における神経損傷

顔面脂肪吸引では、下顎神経や顔面神経の枝を損傷し、知覚麻痺や運動障害が生じた報告例があります。特にフェイスラインや顎下の脂肪吸引では、カニューレの挿入ルートが神経走行と近接しているため、術前の解剖学的知識と画像診断が不可欠です。

 

バッカルファット除去による頬の凹みと老化促進

過剰なバッカルファット除去により、頬が過度に凹み「老け顔」になる症例が報告されています。また、口腔内感染や術後出血もリスクとして挙げられます。

 

骨切り手術の合併症

下顎角形成術や頬骨形成術では、術後の骨吸収や骨壊死、顔面神経麻痺、咬筋萎縮といった重大な合併症が散見されます。特に骨切り範囲や量が適切でない場合、左右非対称や咬合不全が生じることも。

 

エラボトックスによる表情筋障害

エラボトックスの過剰投与や誤った部位への注射により、口角が下がる、笑顔が作りにくくなる等の表情筋障害が生じた症例があります。稀に咀嚼障害も。

 

脂肪溶解注射の局所壊死・アレルギー

脂肪溶解注射においては、薬剤が皮膚表層や血管内に漏れた場合、局所壊死や広範な腫脹、アナフィラキシーショックなど重篤な副作用が報告されています。

 

リスクを回避するための具体的対策

• ・術前の詳細な診察と画像診断（CT・MRI）による解剖学的評価
• ・施術適応の厳密な選定とインフォームドコンセントの徹底
• ・解剖学的ランドマークを常に意識した手術操作
• ・神経モニタリングや超音波ガイド下での施術の活用
• ・過剰な除去や過大な変化を求めないデザイン設計
• ・術後の定期的フォローと異常時の迅速な対応体制
• ・万が一の合併症発生時には専門医との連携体制を確保

 

クリニック選びのポイント

• ・日本美容外科学会（JSAPS、JSAS）など専門学会認定医の有無
• ・過去の症例数や合併症率の開示、十分な説明を行うか
• ・アフターフォローや緊急時対応の体制が整っているか
• ・患者ごとのオーダーメイドデザインを重視しているか
• ・無理な勧誘をせず、リスクも含めて誠実に説明するか

 

まとめ：安全に小顔を目指すために

小顔施術は適応や手技選択、術者の技術によりリスクが大きく左右されます。安易な決断や過度な変化を求めるのではなく、信頼できる医師・クリニックで、十分な説明と納得の上で施術を受けることが大切です。もしも合併症が生じた場合も、早期対応と専門的な治療が重要です。理想のフェイスラインを安全に実現するため、一人ひとりが正しい知識を持ち、慎重に選択しましょう。