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目の整形
目元整形のダウンタイムと回復期間のすべて:現役美容外科医が徹底解説
目元の美容整形とダウンタイム:施術別の回復期間・痛み・過ごし方まで徹底ガイド
美しい目元は顔全体の印象を大きく左右します。目元整形(眼瞼形成術)は、二重手術や目頭切開、目尻切開、上まぶた・下まぶたのたるみ取り、眼瞼下垂手術、涙袋形成など多岐にわたり、患者さんの多様なご要望に応えています。しかし、術式ごとに回復期間(ダウンタイム)、痛み、術後の過ごし方は大きく異なります。本記事では、現役の美容外科医として、目元整形におけるダウンタイムの実際と、施術内容ごとの詳細な回復情報を専門的な視点で解説します。
目次
- ・二重まぶた形成術(埋没法・切開法)のダウンタイムと回復
- ・目頭切開・目尻切開のダウンタイムと管理ポイント
- ・上まぶた・下まぶたのたるみ取り術の術後経過
- ・眼瞼下垂手術のダウンタイムと注意点
- ・涙袋形成・その他の目元施術の回復期間
- ・痛み・腫れ・内出血のコントロール方法
- ・術後の過ごし方と患者指導のポイント
- ・ダウンタイム短縮のための最新技術と工夫
- ・まとめ:安心して目元整形に臨むために
二重まぶた形成術(埋没法・切開法)のダウンタイムと回復
埋没法のダウンタイム
二重まぶた形成術の中でも埋没法は、糸によって瞼板と皮膚を連結し二重を作る低侵襲な術式です。局所麻酔下で、皮膚切開はほぼ不要なため、術後の腫れや内出血は最小限に抑えられます。
- ・ダウンタイム:平均して2〜5日程度で主要な腫れが引きます。細かな腫脹・違和感は1週間ほど続くことがあります。
- ・内出血:小さな点状出血斑が生じることがあり、完全に消失するのは7〜10日程度です。
- ・痛み:術直後数時間は軽度のヒリヒリ感や鈍痛が出ることがありますが、鎮痛剤でコントロール可能です。
切開法のダウンタイム
埋没法に比べて、皮膚切開・眼輪筋・瞼板の剥離や余剰皮膚/脂肪切除を伴うため、組織侵襲度が高い分、ダウンタイムも長くなります。
- ・ダウンタイム:主要な腫れは7〜14日、完全に自然になるまで1〜3ヶ月かかることも珍しくありません。
- ・抜糸:術後5〜7日目に行うのが一般的。抜糸後も赤みや硬さが1ヶ月程度残存します。
- ・内出血:紫斑が数日〜2週間程度残ることがあります。
- ・痛み:術後2〜3日は圧痛やヒリヒリ感が強く、必要に応じて鎮痛剤を使用します。
目頭切開・目尻切開のダウンタイムと管理ポイント
目頭切開
目頭の蒙古ひだを切開し、目の横幅を拡大する施術です。W法(内田法)、Z法、VY法など術式により切開線や瘢痕の目立ち方が異なります。
- ・ダウンタイム:主要な腫れは3〜7日、赤みや違和感は1ヶ月弱続くことが多いです。
- ・抜糸:術後5〜7日目に行います。
- ・内出血:比較的少なめですが、個人差あり。
- ・瘢痕管理:術後3ヶ月程度は赤み・盛り上がりが残ることもあり、軟膏やテープによる瘢痕管理が重要です。
目尻切開
目尻の外側を延長し、横幅を広げる施術です。皮膚切開・結膜切開の組み合わせが多く、過剰な外反リスクがあるためデザインが重要です。
- ・ダウンタイム:腫れ・内出血は1週間程度で落ち着きます。
- ・抜糸:5〜7日目が標準。
- ・赤み:1〜2週間で大半が改善しますが、体質によっては長引くことも。
上まぶた・下まぶたのたるみ取り術の術後経過
上眼瞼皮膚切除(上まぶたのたるみ取り)
上まぶたの余剰皮膚や脂肪を切除することで、加齢によるたるみや重瞼の消失を改善します。
- ・ダウンタイム:腫れ・内出血は7〜14日程度。赤みや違和感は2〜3週間続きます。
- ・抜糸:5〜7日目。
- ・瘢痕:1ヶ月以上赤みや硬さが残ることもありますが、6ヶ月ほどでほぼ目立たなくなります。
下眼瞼除皺術(下まぶたのたるみ取り)
皮膚切除(外側切開法)や経結膜脱脂術などがあり、特に経結膜脱脂は皮膚表面に傷が残らず、回復が早いのが特徴です。
- ・ダウンタイム:皮膚切開法は1〜2週間、経結膜脱脂は3〜7日で主要な腫れが落ち着きます。
- ・内出血:切開法では2週間程度、経結膜脱脂では軽度。
- ・抜糸:切開法の場合は5〜7日目。
眼瞼下垂手術のダウンタイムと注意点
眼瞼下垂症は、挙筋腱膜の弛緩・断裂やミューラー筋機能低下でまぶたが開きにくくなる病態です。挙筋短縮術、腱膜前転術、前頭筋吊り上げ術など症状・原因に応じて術式選択が必要です。
- ・ダウンタイム:腫れ・内出血は1〜2週間。特に術後3日間は腫れのピークとなります。
- ・抜糸:術後5〜7日。
- ・左右差や開瞼不良:腫れが残る間は一時的に左右差を感じることがあり、最終的な仕上がり判定は1〜3ヶ月後となります。
- ・ドライアイ:一時的な角膜乾燥が生じやすく、ヒアルロン酸点眼薬を併用します。
涙袋形成・その他の目元施術の回復期間
涙袋形成にはヒアルロン酸注入や脂肪移植が用いられます。また、目の下のクマ治療(脂肪注入・脱脂術)、逆まつげ矯正(睫毛内反症手術)なども人気です。
- ・ヒアルロン酸注入:腫れ・内出血は1〜3日、稀に紫斑が1週間残ることも。
- ・脂肪注入:腫れは3〜7日程度、内出血は1〜2週間。
- ・逆さまつげ手術:1週間前後で主要な腫れが落ち着きます。
痛み・腫れ・内出血のコントロール方法
目元整形の術後管理において、痛み・腫れ・内出血のコントロールは患者満足度に直結します。
- ・痛み:術後はアセトアミノフェンやロキソプロフェンなどの鎮痛剤を処方します。強い痛みが長期化する場合、感染や血腫のリスクを疑い再診が必要です。
- ・腫れ:術後48時間はアイスノンによる冷却(15分冷やして30分休憩を繰り返す)を推奨。3日以降は温罨法(ホットタオル等)で血流促進を図る場合もあります。
- ・内出血:ビタミンK軟膏やアルニカジェル、抗凝固作用のある薬剤の休薬指導(術前)も重要です。
術後の過ごし方と患者指導のポイント
術後の過ごし方が回復期間や仕上がりに大きく影響します。患者指導の具体例を以下にまとめます。
- ・清潔管理:創部は術後24時間は濡らさず、その後は優しく洗顔可。化粧やアイメイクは抜糸後から推奨。
- ・入浴・運動:術後48時間はシャワーで済ませ、長時間の入浴や激しい運動は1〜2週間控える。
- ・飲酒・喫煙:アルコールやタバコは血流を促進し腫れ・内出血を助長するため、できれば術後2週間は避ける。
- ・睡眠:頭を高くして休むことで、腫れが軽減します。
- ・コンタクトレンズ:抜糸後(または術後1週間以降)から使用可能とするのが一般的です。
ダウンタイム短縮のための最新技術と工夫
近年、目元整形におけるダウンタイム短縮のための技術進歩が著しいです。
- ・極細針・特殊糸の使用:埋没法では30G〜32G極細針や耐久性の高いナイロン・ポリプロピレン糸を用い、組織損傷を最小限に。
- ・レーザーメス・電気メス:出血量抑制・創部の瘢痕軽減に有効。
- ・局所麻酔薬の工夫:エピネフリン含有局麻で止血効果を高め、術中出血を抑制。
- ・術後管理:プラセンタ・トラネキサム酸・ビタミンC点滴など術後の炎症・内出血対策を積極的に導入。
さらに、患者ごとに内出血しやすい体質・持病を把握し、術前の止血検査や薬剤調整も重要です。
まとめ:安心して目元整形に臨むために
目元整形は術式ごとにダウンタイムや回復の過程が大きく異なります。患者さんごとに術後の反応や生活背景も違うため、術前のカウンセリングでリスクや回復期間について十分に説明し、術後管理・フォローアップを徹底することが最も重要です。
専門的な知識と最新技術を活用することで、より安全で満足度の高い目元整形を実現できます。不安や疑問があれば、必ず主治医に相談し納得のうえで施術を受けましょう。ダウンタイムを正しく理解し、適切な術後ケアを行うことで、美しく自然な仕上がりを目指せます。