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目の整形
目元の美容外科手術を徹底解説:二重術から眼瞼下垂、目頭切開まで各術式の違いとデザインの極意
美しい目元を実現する最新美容外科手術の全貌:症例別アプローチとデザインのポイント
目元は顔全体の印象を大きく左右する重要なパーツであり、日本でも二重まぶたや目の開きを改善する美容外科手術(いわゆる目の整形)は非常に高い人気を誇ります。この記事では、現役美容外科医の視点から、目の整形における主要術式(埋没法、切開法、眼瞼下垂手術、目頭切開、目尻切開、たれ目形成、上眼瞼・下眼瞼の脂肪除去、グラマラスライン形成など)について、その詳細や期待できる効果、デザインや術式の選択ポイント、リスクや合併症、アフターケア、術後経過、修正術の実際などを徹底的に解説します。さらに、患者さんの理想をいかに具現化し、自然かつ美しい目元を実現するためのオーダーメイドデザインの考え方も、豊富な症例経験をもとにご紹介します。
目次
- ・目元美容外科の基礎知識とニーズの変遷
- ・二重まぶた形成術:埋没法と切開法の詳細比較
- ・眼瞼下垂手術:適応・術式・デザインの違い
- ・目頭切開と目尻切開:効果とリスクの比較
- ・たれ目形成術(グラマラスライン形成)の実際
- ・上眼瞼・下眼瞼の脂肪除去と脂肪注入:術式の選択とデザインのコツ
- ・症例別カスタマイズ:オーダーメイドデザインの考え方
- ・合併症・リスク・修正術の実際
- ・術後経過とダウンタイム・アフターケア
- ・よくある質問Q&A
- ・まとめ:理想の目元を手に入れるために
目元美容外科の基礎知識とニーズの変遷
目の整形は、日本人において最もポピュラーな美容外科手術の一つです。特に二重まぶた形成術は年間数十万件以上行われており、若年層から中高年まで幅広いニーズがあります。近年は、単なる「二重にしたい」という願望から、「よりぱっちりとした、華やかで自然な目元を手に入れたい」「加齢によるまぶたのたるみや目の開きの悪さを改善したい」「左右差や蒙古襞(もうこひだ)を修正したい」など、より個別化・高度化した要求が増えています。
また、SNSや芸能人・インフルエンサーの影響により、従来の「控えめな二重」から「幅広の平行型二重」や「目の縦幅・横幅を最大限に広げたデザイン」など、多様な美的価値観が共存する時代へと移り変わっています。このような潮流のもと、各術式の選択やデザインセンス、術後のナチュラルさ・持続性・安全性が重要視されているのが現状です。
ここからは、代表的な目元美容外科手術について、専門医の立場から解剖学的知識、術式の詳細、効果やリスク、デザインの考え方まで、徹底的に解説していきます。
二重まぶた形成術:埋没法と切開法の詳細比較
二重術は、もっとも依頼の多い施術ですが、その中でも「埋没法」と「切開法」が二大術式となります。それぞれの違いや特徴、適応、デザインのコツ、リスクなどを詳しく解説します。
埋没法(二重埋没術)の概要と特徴
埋没法は、医療用の極細ナイロン糸(プロリンなど)を用いて、まぶたの裏側または皮膚から糸を通し、まぶたの組織(瞼板や挙筋腱膜)に数カ所固定することで、二重のしわ(ライン)を人工的に作る方法です。切開を伴わず、腫れや内出血が比較的少なく、ダウンタイムが短いのが特徴です。
- ・手術時間は10〜30分程度と短時間
- ・抜糸不要、傷跡がほとんど残らない
- ・術後の腫れが少なく、日常生活への復帰が早い
- ・元に戻す(抜糸する)ことが可能
- ・まぶたが厚い、脂肪が多い、皮膚のたるみが強い場合は取れやすい
埋没法には、1点固定・2点固定・3点固定・4点固定など糸の本数や固定ポイントのバリエーション、さらには「瞼板法」「挙筋法」といった糸をかける組織の違いによる術式の違いがあります。安定性を高めるためにループ状に糸を通す「連結法」や「クロス法」「ダブルループ法」など、各クリニックごとに工夫された手法も存在します。
切開法(二重切開術)の詳細と適応
切開法は、まぶたの皮膚をライン上に数センチ切開し、余剰皮膚や眼窩脂肪、ROOF(隔膜前脂肪)などを適宜切除・調整したうえで、瞼板や挙筋腱膜と皮膚を縫合し、二重ラインを確実に作る術式です。埋没法に比べて強固な癒着・二重ラインが得られ、まぶたの厚みやたるみを同時に改善できる点が大きなメリットです。
- ・一重まぶたの原因となる脂肪や皮膚の余剰を除去可能
- ・ラインの持続性が非常に高い
- ・腫れや内出血、ダウンタイムが長くなる傾向
- ・傷跡が完全に消えるまで半年〜1年程度かかる場合がある
- ・修正術がやや難しい
切開法には「全切開法」(ライン全長を切開)と「部分切開法」(2〜5mm程度の小切開)があります。全切開法は脂肪や皮膚の処理がしやすい反面、ダウンタイムが長くなる傾向。部分切開法は腫れや傷跡が目立ちにくいものの、取り除ける脂肪や皮膚の量が限られます。患者様のまぶたの状態、希望のデザイン、持続性、ダウンタイム許容度を総合的に判断して術式を選択します。
埋没法・切開法の術式比較と選び方
埋没法と切開法にはそれぞれメリット・デメリットがあり、適応症例も異なります。以下に比較表をまとめます。
| 項目 | 埋没法 | 切開法 |
|---|---|---|
| ダウンタイム | 1〜3日〜1週間程度 | 1〜2週間〜1ヶ月程度 |
| 持続性 | やや弱い(数年で取れることも) | 非常に高い(一生もの) |
| 術後修正 | 比較的容易 | 難易度が上がる |
| 脂肪・たるみの除去 | 不可 | 可能 |
| 傷跡 | ほぼ残らない | しばらく残るが次第に目立たなくなる |
| おすすめの症例 | まぶたが薄い・腫れぼったくない・ダウンタイムを最小にしたい方 | 厚い・たるみが多い・確実な二重を望む方 |
デザインの考え方:平行型と末広型、幅広二重とナチュラル二重
二重ラインのデザインは、患者様の希望とまぶたの解剖学的構造に合わせてオーダーメイドで設計する必要があります。代表的なのは「平行型二重」と「末広型二重」です。
- ・平行型二重:目頭から目尻まで二重ラインが平行で、華やかな印象。蒙古襞が発達している場合は目頭切開併用が必要。
- ・末広型二重:目頭側が一重、途中から二重になる自然な日本人特有のライン。蒙古襞が強くても対応しやすい。
また、二重幅の設定も重要で、幅広にしすぎると不自然になったり、ラインが消失しやすくなったりするため、目の開きや瞳孔の位置、眼窩脂肪の厚み、目頭・目尻の形態を総合的に見てミリ単位で調整します。
眼瞼下垂手術:適応・術式・デザインの違い
眼瞼下垂とは、上まぶたを挙げる筋肉(眼瞼挙筋やミュラー筋)の機能低下や腱膜の緩み・断裂などにより、目を開けたときに上まぶたが瞳孔にかかる病態です。先天性、後天性(加齢、コンタクトレンズ長期使用、外傷など)、偽性(皮膚のたるみ)など多様な原因があり、見た目だけでなく視界不良、頭痛・肩こり・自律神経症状などを引き起こすこともあります。
眼瞼下垂手術の術式
- ・挙筋腱膜前転法:最も一般的。挙筋腱膜を前方に移動・縫合し、まぶたの挙上力を回復。
- ・腱膜短縮法:腱膜自体を短縮し、筋力を補強。
- ・ミュラー筋短縮法:ミュラー筋を切除または短縮して挙上力を増加(軽度下垂に適応)。
- ・タールソン法(前頭筋吊り上げ術):重度下垂や筋無力症、小児例で前頭筋を利用してまぶたを吊り上げる。
いずれも上眼瞼の全切開が基本で、同時に余剰皮膚や脂肪を切除し二重ライン形成も行うことが多いです。近年は「切らない眼瞼下垂手術」(埋没式腱膜前転法)も普及していますが、再発リスクや適応範囲に留意が必要です。
デザインと審美性の両立
眼瞼下垂手術は単に「目が開くようになれば良い」わけではなく、美しい二重ラインや左右対称性、まぶたの厚み・ボリューム感、まつ毛の生え際の露出など、審美性にも十分配慮する必要があります。特に、まぶたの開きが良くなりすぎると「びっくりした顔」「眠そうな顔」になる、左右差が生じる、皮膚のたるみが残る・逆に上がりすぎてしまう、などのリスクがあるため、術前のデザイン・シミュレーションが極めて重要です。
目頭切開と目尻切開:効果とリスクの比較
目元の横幅や目の横長感、平行型二重の実現のために用いられるのが「目頭切開」や「目尻切開」です。これらは小さな手術ですが、目元の印象を劇的に変えるため、適応やデザインには細心の注意が必要です。
目頭切開の術式とバリエーション
目頭切開は、蒙古襞(目頭を覆う皮膚のヒダ)を切除または移動することで、目の横幅を広げたり、平行型二重を実現したりする手術です。代表的な術式には以下のようなものがあります。
- ・Z形成術:皮膚をZ字状に切開し、皮膚の向きを変えて蒙古襞を解除。傷跡が最も目立ちにくい。
- ・W形成術:W字に切開、より大きな移動量が可能。
- ・内田法:シンプルな切除だが傷跡がやや目立ちやすい。
- ・韓流目頭切開(Park法など):最近人気、極小切開で繊細な調整。
術式の選択は、蒙古襞の発達度合い、目頭の形態、希望するデザイン、傷跡への配慮を総合的に判断します。
目尻切開の術式と留意点
目尻切開は、目尻を外側・下方に切開し、目の横幅を数mm〜最大1cm程度広げる手術です。眼球の位置や骨格、目尻靭帯(外側眼瞼靭帯)の付着部により広げられる範囲が限定されるため、術前の診断が不可欠です。
- ・通常の目尻切開:皮膚のみを切開し、粘膜を外側へ移動
- ・外側カンソプラストミー:靭帯を外すことでより広い変化が可能だが、戻りやすい・結膜の外反リスク
- ・下方への開大(たれ目形成):下まぶたの外側を下げることでたれ目感を強調
いずれもやりすぎると「白目が不自然に広がる」「三白眼になる」「傷跡が残る」「癒着による変形」などのリスクがあり、経験豊富な医師による繊細なデザイン・手技が求められます。
目頭切開・目尻切開のリスクとアフターケア
- ・傷跡が赤く盛り上がる(肥厚性瘢痕)
- ・左右差・過剰切除・戻り現象
- ・涙丘(目頭のピンク)の露出過多による不自然な印象
- ・結膜の外反や癒着による形態異常
術後は、テープ保護やステロイド外用、赤みが強い場合はレーザー治療も併用しつつ、数ヶ月〜半年かけて傷跡を最小限に仕上げます。
たれ目形成術(グラマラスライン形成)の実際
近年人気が高まっているのが「たれ目形成」「グラマラスライン形成」と呼ばれる下まぶたの外側を下げて、優しく可愛い印象を演出する手術です。アーモンドアイや猫目(キャットアイ)と対比され、特に女性に人気があります。
術式の詳細
- ・下眼瞼下制術(下眼瞼牽引術):下まぶたの結膜側または皮膚側を切開し、外側眼瞼靭帯や下眼瞼牽引筋を切開・移動、または縫縮する。
- ・外側カンソプラストミー併用:下まぶたの外側をさらに下げる場合に実施。
- ・脂肪移動やヒアルロン酸注入を組み合わせることで、目の下のふくらみ(涙袋)や自然な丸みを作る。
術式選択は、下まぶたの解剖学的特徴、眼球の突出度、白目の面積、目尻の位置関係などを総合的に見極めて決定します。
リスク・合併症
- ・下三白眼(白目が不自然に広がる)
- ・結膜の外反・ドライアイ・涙目
- ・左右差・後戻り
- ・傷跡や赤み
適応を慎重に判断し、術後は点眼やテープ保護、マッサージなどを丁寧に行うことが重要です。
上眼瞼・下眼瞼の脂肪除去と脂肪注入:術式の選択とデザインのコツ
まぶたの厚みやふくらみ、たるみは、上眼瞼・下眼瞼の脂肪量や皮膚の状態によって左右されます。これらを調整することで、より理想的な目元バランスを作ることが可能です。
上まぶたの脂肪除去(眼窩脂肪・ROOF切除)
上まぶたの厚みの主な原因は、眼窩脂肪やROOF(隔膜前脂肪)の過多です。全切開法二重術と同時に、切開部からこれらの脂肪を適量摘出することで、まぶたの腫れぼったさを解消し、二重ラインの定着率も向上します。ただし、脂肪を取りすぎると「くぼみ目」や逆に老けた印象になるため、ミリグラム単位での繊細な調整が必要です。
下まぶたの脂肪除去(経結膜脱脂術)
「目の下のふくらみ(クマ)」を改善するために行うのが下眼瞼脱脂術です。まぶたの裏側(結膜側)からアプローチし、突出した脂肪を摘出します。皮膚に傷が残らず、腫れも最小限。皮膚のたるみが強い場合は「ハムラ法」と呼ばれる皮膚切開を伴う術式や、脂肪移動術(中顔面リポジショニング)を併用することが多いです。
脂肪注入・ヒアルロン酸注入とのコンビネーション
脂肪やヒアルロン酸を上まぶた・下まぶたのくぼみや凹みに注入することで、より自然で若々しい目元に仕上げます。自身の脂肪を用いる「ナノファット注入」や「マイクロCRF注入」は、アレルギーリスクや生着率の観点でも優れています。
症例別カスタマイズ:オーダーメイドデザインの考え方
目の整形は「この術式なら誰でも同じ結果が出る」ものではありません。まぶたの厚みや眼球突出度、蒙古襞や目尻の形態、左右差、顔全体のバランス、年齢・性別・職業による社会的要請など、あらゆる要因を加味して「患者様一人ひとりに最適なデザイン・術式・組み合わせ」を提案・実施する必要があります。
- ・若年女性:パッチリとした幅広平行型二重+目頭切開+たれ目形成のコンビネーション
- ・中高年女性:加齢によるたるみ改善目的の全切開法+眼瞼下垂手術+脂肪除去・注入
- ・男性:ナチュラルな末広型二重+厚みを残した自然なまぶた形成
- ・左右差や過去の手術歴がある場合:修正術やカスタマイズ手技による微調整
術前カウンセリングでは、シミュレーションソフトやマーキングを活用し、理想の形と現実的な仕上がりのギャップを丁寧に説明します。また、リスクやダウンタイム、術後の経過、修正の可能性も必ず事前に共有することが、満足度向上につながります。
合併症・リスク・修正術の実際
どの手術にもリスクや合併症はつきものです。主なものとしては、
- ・希望通りのラインにならない(ライン消失・食い込み・幅広すぎ・狭すぎ)
- ・左右差・非対称性
- ・内出血・腫脹・感染
- ・傷跡が目立つ(肥厚性瘢痕・ケロイド)
- ・ドライアイや涙目、三白眼などの機能障害
修正術は、埋没法なら抜糸・再埋没、切開法の場合は再切開や脂肪注入、瘢痕形成術、目頭・目尻切開の修正(Z形成追加・瘢痕除去)など、症例ごとに異なります。術後早期のケアや定期診察、必要に応じたレーザー治療・外用処置など、トータルでサポートできるクリニック選びも重要です。
術後経過とダウンタイム・アフターケア
各手術ごとにダウンタイムや術後経過は異なりますが、一般的には次のような流れとなります。
- 1.手術直後〜24時間:腫れ・内出血のピーク。アイスノン・冷却パックで冷やす。
- 2.2日目〜1週間:腫れは徐々に引いてくる。抜糸(切開法の場合)や洗顔・化粧再開は医師の指示に従う。
- 3.1週間〜1ヶ月:赤みやむくみ、違和感が残るが、徐々に自然な印象へ。
- 4.1ヶ月〜半年:傷跡が目立たなくなり、二重ライン・目元の形が安定。
アフターケアとしては、抗生剤・消炎剤の内服、外用薬、創部の清潔管理、紫外線・摩擦の回避、定期的な診察などが挙げられます。万が一異常(強い痛み・発赤・出血・視力障害)があれば、早急に医療機関へ相談してください。
よくある質問Q&A
- Q. 埋没法で「取れにくい」方法はありますか?
- A. 糸の本数や固定点数を増やしたり、瞼板法よりも挙筋法を選択することで持続性が向上します。ただし、まぶたが厚い・皮膚がたるんでいる場合は切開法の方が確実です。
- Q. 二重切開法の傷跡はどれくらい残りますか?
- A. 個人差がありますが、半年〜1年でほとんど目立たなくなります。肥厚性瘢痕体質の場合はテープや外用薬、レーザー治療も併用します。
- Q. 目頭切開で「やりすぎ」になった場合、戻せますか?
- A. 完全な原状回復は難しいですが、皮膚移植やZ形成による修正が可能な場合があります。慎重なデザインが何より大切です。
- Q. たれ目形成手術のダウンタイムは?
- A. 一般的に1週間前後で腫れ・内出血は落ち着きますが、術後の赤みや違和感は1ヶ月ほど残ることがあります。
- Q. 他院での目元手術の修正も可能ですか?
- A. 修正症例も多数ありますが、瘢痕や組織癒着の程度によって難易度・リスクが高くなります。経験豊富な医師にご相談ください。
まとめ:理想の目元を手に入れるために
目の整形は、各術式ごとの特徴やリスク、患者様一人ひとりのまぶたの解剖学的特徴やご希望を丁寧に分析し、最適なプランをオーダーメイドでご提案することが、美しい仕上がりへの鍵となります。
埋没法・切開法・眼瞼下垂手術・目頭切開・目尻切開・たれ目形成・脂肪除去・脂肪注入など、多彩なアプローチを組み合わせ、自然で華やかな目元を実現するためには、高度な技術と豊富な症例経験、そして患者様との信頼関係が不可欠です。
術後のアフターケアやリスクマネジメントまで含めて、安心してご相談いただけるクリニック選びも大切です。疑問や不安な点があれば、ぜひ専門医にご相談ください。あなたの理想の目元への第一歩を、心から応援しています。














