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豊胸

豊胸手術の術式徹底比較:インプラントと脂肪注入、その効果とリスク

豊胸術のすべて:インプラント・脂肪注入の詳細とデザイン、その効果とリスクを専門的に解説

近年、豊胸手術は技術の進歩と共に多彩な選択肢が登場し、患者様の希望や適応に応じて最適な方法を選べる時代となっています。本記事では、「インプラント挿入法」と「脂肪注入法」を中心に、術式の細かな違い、期待できる効果、リスク、デザインへのアプローチ、そして術後管理や合併症予防に至るまで、美容外科医の視点から徹底解説します。専門的な内容も含め、豊胸を検討される方や美容医療従事者にも有益な情報を網羅します。

 

目次

  • ・豊胸術の現状と需要の変遷
  • ・インプラント豊胸の詳細:種類・術式・適応
  • ・脂肪注入豊胸の詳細:採取・精製・注入
  • ・インプラントと脂肪注入の効果比較
  • ・デザインの重要性とシミュレーション
  • ・術後管理と合併症対策
  • ・術式選択のポイントと症例検討
  • ・最新技術・今後の展望
  • ・まとめ

 

豊胸術の現状と需要の変遷

豊胸術は、1960年代のシリコンインプラントの登場以降、世界中で急速に発展してきました。近年はナチュラル志向の高まりとともに、従来の「大きさ」重視から「自然な形・触感」「個々の体型に合ったデザイン」重視へと患者ニーズも変化しています。日本国内では、年間数万件規模で手術が行われており、特に20~40代女性を中心に人気が高い手術の一つです。
術式の多様化だけでなく、患者様一人ひとりの解剖学的特徴、生活背景、希望に合わせてカスタマイズする「オーダーメイド豊胸」への注目が高まっています。

 

インプラント豊胸の詳細:種類・術式・適応

 

インプラントの種類と構造

豊胸インプラントは大きく「シリコンジェル」「生理食塩水」タイプに分かれますが、現代日本の美容外科では、より自然な触感と耐久性に優れる「コヒーシブシリコンジェルインプラント」が主流です。
コヒーシブジェルは「高粘度なシリコンポリマー」から構成され、外殻(シェル)も多層構造で破損リスクが軽減されています。
形状は「ラウンド(円形)」と「アナトミカル(涙型)」、表面は「スムース」「テクスチャード」に分類されます。

  • ・ラウンド型:上部にもボリュームが出やすく、デコルテのボリュームアップや谷間強調に適します。
  • ・アナトミカル型:自然な下垂や輪郭を再現しやすく、自然なバストライン重視の方に適しています。
  • ・スムースタイプ:表面が滑らかで、被膜拘縮リスクはやや高いが、柔らかな動きが出やすい。
  • ・テクスチャードタイプ:表面がザラザラで被膜拘縮リスクは低減、ただしBIA-ALCL(インプラント関連リンパ腫)のリスクが指摘されています。

 

インプラント挿入法(アプローチ)の詳細

インプラントの挿入経路とポケットの作成位置によって、術式はさらに細分化されます。

  • ・経乳輪法:乳輪下縁を切開。傷跡が目立ちにくいが、乳腺組織を通るため乳腺への影響や感染リスクがやや高い。
  • ・経腋窩法:腋窩(わきの下)を切開。胸部への直接的な傷が残らず希望されることが多いが、操作難易度は高め。
  • ・経乳房下縁法:乳房下縁(バストのしわ)を切開。視認性が高く正確なポケット作成が可能。傷跡も下着で隠れやすい。

挿入するポケットの位置は、大胸筋下乳腺下筋膜下(大胸筋筋膜下)に分かれます。

  • ・大胸筋下:皮下脂肪と乳腺組織の下、大胸筋の下層に挿入。被膜拘縮リスク低減・自然な動きが出やすい。
  • ・乳腺下:乳腺組織と大胸筋の間。体脂肪量が多い方や自然な下垂希望の方に適応。
  • ・筋膜下:大胸筋筋膜の直下。筋肉の動きによる変形が少なく、最近注目されています。

 

適応・禁忌・注意点

適応

  • ・バストのボリュームアップを明確に希望する方(1カップ以上)
  • ・体脂肪率が低く脂肪注入が難しい方
  • ・左右差や変形矯正を希望する方
  • ・過去の豊胸術後の修正(入れ換え・除去)希望者

禁忌・注意点

  • ・乳がん既往歴、感染症、自己免疫疾患の方には慎重な評価が必要です。
  • ・妊娠・授乳中は原則手術を避けます。
  • ・術後のMRI検査や乳がん検診時に注意が必要です。

 

脂肪注入豊胸の詳細:採取・精製・注入

 

脂肪採取のプロセスと注意点

脂肪注入豊胸では、まず自身の体から脂肪を採取(通常は腹部・大腿・腰部など)します。採取には「ウォータージェット脂肪吸引」や「VASER(ベイザー)脂肪吸引」など、脂肪細胞へのダメージを最小限に抑える術式が選択されます。

  • ・極細カニューレを使用し、脂肪細胞を壊さないよう慎重に吸引
  • ・術前のマーキングでデザインを綿密にプランニング
  • ・過剰な吸引による皮膚のたるみや凹凸に注意

 

脂肪の精製と生着率向上技術

採取した脂肪は「遠心分離」や「洗浄」「フィルタリング」などで精製され、死細胞や血液、不純物を取り除きます。
特に生着率向上には以下の工夫が重要です。

  • ・ピュアグラフト法:膜フィルターを用いて脂肪を精製し、純度の高い脂肪細胞を抽出
  • ・コンデンスリッチファット(CRF)法:遠心分離で比重の高い脂肪を分離し、高生着率を実現
  • ・マイクロファット/ナノファット技術:細かく分画することでより均一な注入が可能
  • ・幹細胞添加(CAL法):脂肪幹細胞を濃縮・添加することで生着率を高める先進的手法

生着率は20~80%と術式や施術者の技量によって大きく異なり、複数回の施術が必要な場合もあります。

 

脂肪注入の手技とデザイン

注入は、専用の極細カニューレを用い、多層・多点に分散して行うのが基本です。

  • ・皮下・乳腺下・筋膜下など各層に分けて微量ずつ注入し、脂肪細胞同士の密集を防ぎ酸素供給を確保
  • ・バストの形状・左右差・デコルテのボリューム等も細かく調整可能
  • ・体型や希望に合わせたオーダーメイドデザインが可能

 

適応・禁忌・注意点

適応

  • ・バストを自然にボリュームアップしたい方(1カップ程度の増大)
  • ・インプラントへの抵抗感がある方
  • ・体脂肪が十分にある方
  • ・妊娠・授乳後の萎縮バストの改善

禁忌・注意点

  • ・痩せ型で採取可能な脂肪が少ない方
  • ・乳腺・皮膚の菲薄例、過度なバストアップ希望例
  • ・脂肪壊死や石灰化のリスク(術者の技量に大きく依存)
  • ・注入部位のしこり・しこりのような触感が長期間残る場合あり
  • ・乳がん検診時に脂肪壊死と腫瘍の鑑別が難しいケースあり

 

インプラントと脂肪注入の効果比較

 

ボリューム・デザイン・触感の違い

インプラントは明確なサイズアップ(1.5カップ以上)が可能で、上下左右のボリュームコントロールや左右差の矯正がしやすいのが特徴です。
一方で、脂肪注入は触感・見た目共に自然で、デコルテのボリュームアップや微細なデザイン調整が得意です。

  • ・インプラント:確実なサイズアップ、デザインの自由度が高い、長期安定
  • ・脂肪注入:自然な仕上がり、触感が柔らかい、術後のしこりや石灰化リスクあり

 

持続性・リスク・再手術の必要性

インプラントは半永久的ですが、10~20年程度で入れ替えや抜去が推奨される場合があります。
脂肪注入は生着した脂肪は半永久的に残りますが、術後半年程度での体積減少(吸収)があるため、必要に応じて追加注入を行うケースも多いです。

  • ・インプラント:被膜拘縮・破損・感染・変形・BIA-ALCLなどのリスク
  • ・脂肪注入:しこり・脂肪壊死・感染・石灰化・生着率低下のリスク

 

乳がん検診等への影響

インプラントはMRIや超音波検査での可視性が高く、検診時の注意が必要です。
脂肪注入では石灰化や脂肪壊死が生じると、乳がんとの鑑別が難しくなる場合があります。
術後は必ず専門医による定期的な経過観察・画像検査を推奨します。

 

デザインの重要性とシミュレーション

 

解剖学的デザインの基本

美しいバストラインは「乳房下縁カーブ」「乳頭位置」「デコルテの立ち上がり」「外側ライン」「左右対称性」など、詳細な解剖学的知識と美的センスが求められます。
特に第4肋間の位置乳腺量・皮膚の厚み・大胸筋の発達度など個々の解剖学的特徴を精密に評価し、インプラントサイズ・形状・挿入層脂肪注入部位・量を決定することが極めて重要です。

 

シミュレーション技術の進化

近年、多くのクリニックで3Dシミュレーションが導入され、術前に術後イメージを可視化できるようになりました。

  • ・3Dカメラによる胸部立体データ取得
  • ・インプラントサイズ・形状を変えたバーチャルシミュレーション
  • ・脂肪注入量ごとの変化シミュレーション
  • ・左右差やバランスの事前確認

これにより、患者様と術者のイメージ共有精度が大幅に向上し、満足度の高い結果に繋がっています。

 

デザインカウンセリングの重要ポイント

  • ・バストトップの位置、乳頭間距離、乳房下縁ラインの確認
  • ・デコルテや外側のボリューム希望の有無
  • ・左右差の有無と補正方法
  • ・服装やライフスタイル(スポーツなど)への配慮
  • ・将来的な妊娠・授乳の希望

患者様一人ひとりの骨格・筋肉量・皮膚の伸展性・乳腺量などを総合的に評価し、最適な術式・デザインを提案することが成功の鍵です。

 

術後管理と合併症対策

 

インプラント豊胸の術後管理

  • ・術後1週間程度は安静・上半身の圧迫固定が必要
  • ・ドレーン抜去・縫合部抜糸(通常5~7日)
  • ・3か月程度はバストバンド着用でズレ・変形予防
  • ・術後1~2週間で日常生活復帰可能
  • ・定期的なMRIや超音波検査で被膜拘縮や破損、BIA-ALCL等のチェック

 

脂肪注入豊胸の術後管理

  • ・術後3日間は安静・バスト部位の圧迫は避ける
  • ・脂肪採取部位は1~2週間圧迫固定・圧迫下着着用
  • ・注入部位のマッサージ・強い圧迫は厳禁
  • ・1か月程度は激しい運動・飲酒・喫煙を控える
  • ・吸収経過を見て、必要に応じて2回目以降の施術も検討

 

主な合併症と予防策

インプラント豊胸:

  • ・被膜拘縮(カプセル収縮):定期的なマッサージや抗生剤投与、テクスチャードタイプ使用でリスク低減
  • ・インプラント破損・変形:MRI・エコーで定期的にチェック、必要時は入れ替え
  • ・感染・血腫:無菌操作・術後管理徹底
  • ・BIA-ALCL:テクスチャードタイプ使用時のリスク説明と定期検診

脂肪注入:

  • ・脂肪壊死・石灰化:多層・分散注入、1回あたりの注入量制限
  • ・しこり・しこり感:丁寧な注入技術、経過観察
  • ・感染:無菌操作・術後抗生剤投与
  • ・体積減少(吸収):複数回施術や追加注入で対応

 

術式選択のポイントと症例検討

 

術式選択のアルゴリズム

  1. 1.やせ型で脂肪採取が困難 → インプラント推奨
  2. 2.自然な触感・形を最重視 → 脂肪注入(またはコンポジット豊胸)
  3. 3.大きなバストアップ希望 → インプラント
  4. 4.体脂肪が豊富で中等度アップ希望 → 脂肪注入
  5. 5.過去のインプラント豊胸後の変形・修正 → インプラント入れ換え+脂肪注入併用

 

複合術式(コンポジット豊胸)の活用

インプラント+脂肪注入の併用(コンポジット豊胸)は、インプラントでベースの体積を確保し、脂肪注入でデコルテや外側、谷間ラインの微調整を行う高度な術式です。

  • ・インプラントの輪郭や縁を脂肪で自然にカバー
  • ・痩せ型で皮膚が薄い方にも自然な見た目・触感を実現
  • ・術者の高度な技術・経験が必要

 

症例検討:インプラントvs脂肪注入

症例1:20代前半、やせ型希望者、1.5カップアップ希望
→ インプラント豊胸(ラウンド型スムース、腋窩アプローチ、大胸筋下)を選択。自然なデコルテと確実なボリュームアップを実現。
症例2:30代後半、産後バスト萎縮、中等度アップと自然な触感希望
→ 脂肪注入豊胸(コンデンスリッチファット法、腹部・大腿から脂肪採取)を選択。吸収分を見越して2回注入。触感・形ともに満足度高。
症例3:40代、インプラント変形修正、左右差是正希望
→ インプラント入れ換え+脂肪注入併用。輪郭の自然な仕上げと左右差補正に成功。

 

最新技術・今後の展望

 

インプラントの進化

マイクロテクスチャードインプラントナノテクスチャードインプラントなど、被膜拘縮リスクを抑えつつBIA-ALCLリスクも低減する新世代インプラントが登場しています。
3Dプリンティング技術を用いたカスタムインプラントの研究も進行中です。

 

脂肪注入豊胸の最先端

脂肪幹細胞添加(CAL法)マイクロファット/ナノファット注入により、生着率や安全性が大幅に向上しています。
再生医療技術の進歩により、将来的には自己脂肪細胞の培養・増殖による「無限増殖型豊胸」も現実味を帯びつつあります。

 

AI・デジタルシミュレーションの発展

AIを活用した術前シミュレーション・デザイン提案や、術後経過の画像解析による合併症予測精度の向上など、デジタル技術が美容外科にも広がりつつあります。

 

まとめ

豊胸術は、インプラント・脂肪注入という2大術式を中心に、術者の技術・患者様の希望・解剖学的条件など多くの要素を考慮して最適解を導く高度な美容外科手術です。
「安全性・美しさ・持続性」を両立させるためには、術前の詳細な診察・カウンセリング、精密なデザイン、術後管理と合併症予防が不可欠です。
最新技術の活用やAI・デジタル技術の進化によって、今後さらに安全性・満足度ともに向上していくことが期待されます。
豊胸を検討する際は、専門医による正確な診断・アドバイスを受け、納得のいく選択をしていただくことが何より重要です。

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