盛岡院
盛岡院フォーム予約
盛岡院 LINE 予約
吉祥寺院
吉祥寺院フォーム予約
吉祥寺院LINE予約
instagram
youtube
tiktok

NEWS

 

更新情報

目の整形

目元の美容整形における最新知識と実践的アプローチ

眼周囲美容外科における現代的アプローチとその実際

 

目元の美しさは、顔全体の印象を大きく左右します。美容外科領域においては、二重瞼形成術、眼瞼下垂手術、目頭切開、目尻切開、下眼瞼形成術(たるみ取り・クマ治療)、上眼瞼脱脂術、脂肪注入、涙袋形成術など多岐にわたる術式が発展してきました。本記事では、目元の美容整形を希望する患者へのカウンセリングから術前評価、具体的な術式の選択とデザイン、術後経過と合併症管理、さらに最新のトレンドや研究動向まで、現場で実践的に役立つ情報を専門的観点から解説します。

 

目次

  • ・目元美容外科の現状と歴史的背景
  • ・カウンセリングで押さえるべき重要事項
  • ・術前評価と解剖学的考察
  • ・二重瞼形成術(埋没法・切開法)の詳細
  • ・眼瞼下垂症手術:診断と術式選択
  • ・目頭・目尻切開術の適応と術式
  • ・下眼瞼形成術とクマ治療の進化
  • ・上眼瞼脱脂術・脂肪注入・涙袋形成の実際
  • ・術後管理・合併症・リスクマネジメント
  • ・症例検討:デザインと結果の考察
  • ・最新トレンドと今後の展望

 

目元美容外科の現状と歴史的背景

 

眼周囲の美容外科は、20世紀初頭のBlepharoplasty(眼瞼形成術)に始まり、現在はアジア圏特有の二重瞼術や眼瞼下垂症手術、さらには若年層~高齢層まで患者層が広がる中で多様なニーズに応える術式が開発されています。特に日本を含む東アジアでは、二重瞼への需要が高く、解剖学的特徴(蒙古襞、厚い眼輪筋、脂肪量など)を考慮した独自の術式が発展しています。最近では、非切開法やレーザー、注入療法、糸リフトなど低侵襲治療も台頭し、安全性・自然さ・持続性のバランスが問われる時代となっています。

 

カウンセリングで押さえるべき重要事項

 

目の整形におけるカウンセリングは、術後満足度およびトラブル回避のために極めて重要なプロセスです。患者が希望する仕上がり像(例:自然な二重/はっきりした二重、大きな目/優しい印象など)を詳細にヒアリングし、写真やシミュレーションを用いて具体的なイメージの擦り合わせを行います。加えて、以下のポイントを体系的に確認します。

  • ・患者の既往歴(特に眼科疾患、アレルギー、皮膚疾患、既存の手術歴)
  • ・解剖学的特徴(眼窩脂肪量、眼瞼皮膚の厚さ、蒙古襞の発達度、目の開き・黒目の見え方)
  • ・職業やライフスタイル(ダウンタイム許容期間、他者へのバレたくない希望など)
  • ・リスク説明(術後の腫脹・内出血・左右差・再手術の可能性・感染・瘢痕・ドライアイ等)
  • ・術後経過におけるケア・通院の必要性

カウンセリング時に患者の心理的動機(コンプレックス・社会的圧力・流行への追従等)についても傾聴し、必要に応じて精神科的評価やカウンセラーとの連携も検討します。また、リスクとベネフィットを正確に伝え、インフォームドコンセントを徹底することは基本となります。

 

術前評価と解剖学的考察

 

術前評価では、まず眼瞼の解剖学的構造を多角的に把握することが必須です。特に、以下のポイントを詳細に評価します。

  • ・眼瞼皮膚の厚さ、弾力性、たるみの有無
  • ・眼輪筋の発達、眼窩脂肪の分布と量
  • ・瞼板の厚みと長さ、眼瞼挙筋腱膜の状態
  • ・蒙古襞の発達度、内眼角靭帯の形態
  • ・眼球突出度(exophthalmos)や眼窩骨格の特徴
  • ・涙丘の露出度、瞳孔径、黒目の露出割合(MRD1、MRD2の計測)

二重形成希望者の場合、希望するラインのシミュレーションをテープ・マーキング等で事前に可視化し、開閉眼時の皮膚の過不足・ラインの安定性・周囲組織への影響を評価します。眼瞼下垂症例では、挙筋機能(瞼板挙上量)、合併症(ドライアイ、斜視、眼科的疾患)の有無も慎重に診断します。高齢者の場合は、皮膚弛緩症や眼輪筋萎縮、脂肪の脱出傾向など加齢変化も考慮に入れます。

 

二重瞼形成術(埋没法・切開法)の詳細

 

二重術の適応と術式選択

日本国内で最も多く行われる美容外科手術が二重瞼形成術(double eyelid surgery)です。術式は大きく分けて「埋没法(非切開法)」と「切開法(全切開/部分切開)」に分類されます。適応選択のポイントは以下の通りです。

  • ・埋没法:皮膚の薄い若年層、二重ラインの安定性よりもダウンタイム・可逆性を重視する場合、術後の腫脹を最小限に抑えたい場合に適応
  • ・切開法:皮膚の厚い症例、脂肪量の多い症例、たるみが強い中高年、過去の埋没法再発例、持続性・明瞭なラインを重視する場合に適応

 

埋没法の詳細

埋没法は、瞼板および眼瞼挙筋腱膜と皮膚を糸で結紮し、二重ラインを形成する低侵襲術式です。代表的な術式には「2点留め」「3点留め」「ループ法」などがあり、皮膚穿刺点や糸の通し方によって術後の安定性・仕上がりに差が生じます。

  1. 1. 2点留め法:最もシンプルで腫れが少ないが、ラインの持続性にやや劣る
  2. 2. 3点留め法:ラインの安定性が向上し、幅広いデザインに対応可能
  3. 3. ループ法・マルチポイント法:広範囲の固定により、持続性・強度が高い

いずれも、糸は非吸収性(ナイロン・ポリプロピレン等)を用い、感染・異物反応・糸の露出リスクを最小限に抑える工夫が重要です。術中は局所麻酔下で行い、開閉眼時のライン形成を逐次確認します。埋没法の合併症としては、二重戻り、糸の露出、肉芽形成、腫脹・内出血、左右差、皮下結節などがあり、術者のテクニックと患者の適応選択が鍵となります。

 

切開法の詳細

切開法は、皮膚切開を加え、皮下組織・眼輪筋・脂肪の適切な処理を経て、瞼板~皮膚間の二重ラインを形成する術式です。主に全切開法と部分切開法に分けられます。

  1. 1. 全切開法:希望する二重ライン上に全長にわたり切開を加え、余剰皮膚・脂肪を切除、場合によっては眼瞼挙筋腱膜の補強も施す。ラインの持続性が極めて高いが、ダウンタイム・瘢痕のリスクがやや高い。
  2. 2. 部分切開法:ラインの一部(中央部または内側・外側)を切開し、脂肪除去や癒着を促進。腫脹・瘢痕が比較的少なく、埋没法との併用も可能。

切開法では、術前デザイン(ラインの位置・幅・左右差補正)が非常に重要です。皮膚切開後、必要に応じて眼窩脂肪・ROOF(retro-orbicularis oculi fat)の切除、眼輪筋の部分切除・縫縮、瞼板~皮膚間の癒着形成を行い、真皮縫合/皮膚縫合で仕上げます。術後は5~7日で抜糸、腫脹は2~4週間で消退し、最終的なラインは3~6か月かけて安定します。

 

眼瞼下垂症手術:診断と術式選択

 

眼瞼下垂症は、眼瞼挙筋または腱膜の機能低下により、上眼瞼の開瞼不全をきたす疾患です。美容外科領域では「眠そうな目」「目が小さく見える」「額にシワが寄る」といった見た目の改善目的で手術適応となることが多いですが、眼科的には視野障害・頭痛・肩こりの原因ともなります。

診断のポイント

  • ・MRD1(margin reflex distance 1:上眼瞼縁~瞳孔中心の距離、通常3.5~4.5mm)
  • ・Levator function(挙筋機能、通常12mm以上)
  • ・腱膜性/筋原性/神経原性の鑑別
  • ・合併症(ドライアイ、斜視、眼球運動障害等)の評価

術式の選択

美容外科で主に行われるのは「眼瞼挙筋腱膜前転法」です。腱膜性下垂(加齢・コンタクトレンズ長期使用による腱膜弛緩)では、腱膜の前転・短縮により開瞼力を回復させます。筋原性(先天性・重症筋無力症等)では、筋移植や吊り上げ術(frontalis suspension)などを検討します。術中は開瞼度を随時確認しつつ左右差を調整、過矯正(lagophthalmos)によるドライアイリスクも考慮します。

また、下垂手術と同時に二重形成・皮膚切除を併施することで、審美的な仕上がりを高めることが可能です。

 

目頭・目尻切開術の適応と術式

 

目頭切開術(medial epicanthoplasty)は、蒙古襞の発達が強く目の間隔が広い印象を持つ患者に対し、内眼角部の皮膚を切開し涙丘を露出させる術式です。目尻切開術(lateral canthoplasty)は、外眼角を延長し目の横幅を広げたり、つり目の印象を和らげるための手術です。

目頭切開の主な術式

  • ・Z形成術:Z字型切開による皮膚の入れ替えで蒙古襞を解除。瘢痕が目立ちにくい。
  • ・W形成術:W字型切開で皮膚を移動し涙丘を露出。自然な仕上がりが特徴。
  • ・内田法・韓流法:切開範囲を最小限にしつつ、蒙古襞解除と涙丘露出をバランスよく調整。

いずれも、過剰切除による涙丘露出過多や瘢痕、左右差が生じやすいため、術前デザインと切開深度の調整が重要です。

目尻切開の主な術式

  • ・外眼角靭帯の切離・再固定法:外眼角部を切開し、靭帯を外側・下側に再固定。目の横幅拡大とたれ目効果が得られる。
  • ・皮膚切開単独法:皮膚のみ切開し外眼角を延長。効果は限定的だがリスクが低い。

目尻切開の合併症は、過剰延長による外反、瘢痕、粘膜露出などがあり、適応とデザインに慎重さが求められます。

 

下眼瞼形成術とクマ治療の進化

 

下眼瞼の老化変化(たるみ・クマ・脂肪膨隆)は、加齢とともに目立ちやすく、若返り目的での手術需要が高まっています。下眼瞼形成術には主に「経結膜脱脂法」「経皮的下眼瞼切開法」「脂肪再配置術」があります。

経結膜脱脂法

下眼瞼結膜側からアプローチし、突出した眼窩脂肪を除去。皮膚表面に瘢痕が残らず、若年層や皮膚弛緩の少ない症例に有効です。脂肪の取りすぎによる凹みやクマ悪化リスクがあるため、除去量の調整が重要です。

経皮的下眼瞼切開法

皮膚切開(下睫毛直下またはsubciliary incision)により、余剰皮膚・眼輪筋・脂肪を適切に処理します。皮膚のたるみが強い中高年症例が適応となります。筋皮弁形成や瞼板骨膜固定を併用し、外反・下三白眼・瘢痕リスクを最小限に抑えます。

脂肪再配置術

突出した眼窩脂肪を適切なポケット(tear trough部位など)に移動・固定し、凹凸を滑らかに仕上げる術式です。特に目の下のクマ(青クマ・黒クマ)・凹みが目立つ症例で有用です。皮膚・筋の剥離範囲、脂肪のボリューム調整、縫合固定が成功の鍵です。

 

上眼瞼脱脂術・脂肪注入・涙袋形成の実際

 

上眼瞼脱脂術

上眼瞼の厚みや腫れぼったさの主因は、眼窩脂肪の過剰です。小切開または二重ライン上から、眼窩脂肪を丁寧に摘出することで、すっきりとした目元を実現します。取りすぎは凹み・老化印象を助長するため、左右差や加齢変化も見据えたボリュームコントロールが必要です。

脂肪注入術

目の上・下の凹みやクマに対し、自家脂肪注入(脂肪移植)が有効です。腹部・大腿などから採取した脂肪を、遠心分離・濃縮後にマイクロカニューレで注入します。定着率は術者の手技・注入層・脂肪の質に依存し、多くの場合1~2回の追加注入が必要となります。

涙袋形成術

涙袋(下眼瞼の膨らみ)は、若々しさ・愛らしい印象を与える重要な審美的要素です。ヒアルロン酸注入が主流であり、皮膚表面から浅層に微量ずつ注入し、自然なカーブをつくります。過剰注入は不自然さ・凹凸・青み(チンダル現象)を招くため、最小量での微調整がポイントです。ヒアルロニダーゼによる溶解も可能なため、可逆性・安全性に優れます。

 

術後管理・合併症・リスクマネジメント

 

術後管理は合併症予防と早期発見のための重要なプロセスです。一般的な注意点は以下の通りです。

  • ・安静、アイシング(術後24~48時間)
  • ・感染予防(抗生剤内服、眼軟膏塗布)
  • ・腫脹・内出血への対策(圧迫・高枕指導)
  • ・抜糸(通常5~7日目)、洗顔・メイク再開時期の指導
  • ・術後の通院と経過観察

よくみられる合併症には、以下のものがあります。

  • ・左右差
  • ・二重戻り・消失(特に埋没法)
  • ・瘢痕肥厚・色素沈着
  • ・感染・蜂窩織炎・膿瘍形成
  • ・糸の露出・異物反応
  • ・ドライアイ・流涙・結膜炎
  • ・開瞼障害(過矯正・過少矯正)、lagophthalmos
  • ・下三白眼・外反(下眼瞼手術)
  • ・脂肪の過剰除去・凹み・再発

これらのリスクを最小限に抑えるには、術前評価・適応選択・術中の丁寧な操作・術後の的確なフォローアップが欠かせません。合併症が発生した場合には、早期に適切な再手術・薬物療法・カウンセリングを行い、患者の不安に寄り添う姿勢が大切です。

 

症例検討:デザインと結果の考察

 

実際の症例を通じて、デザインの工夫や仕上がり、術後経過のポイントを解説します。

症例1:20代女性 二重埋没法3点固定+目頭切開

  • ・希望:幅広平行型二重+目の間隔を狭めたい
  • ・術前:皮膚薄く、蒙古襞発達あり、眼窩脂肪少なめ
  • ・施術:3点法埋没+Z形成目頭切開
  • ・結果:腫脹軽度、2週間で大部分消退、左右差・傷痕はほぼ目立たず、希望通りの平行型二重と自然な涙丘露出を実現

症例2:50代女性 上眼瞼切開法+眼瞼下垂腱膜前転+皮膚切除

  • ・希望:瞼のたるみ・重さ解消+くっきりした二重
  • ・術前:皮膚弛緩・眼窩脂肪脱出あり、挙筋機能低下(Levator function 8mm)
  • ・施術:全切開+腱膜前転+余剰皮膚・脂肪切除
  • ・結果:術後腫脹中等度、1か月で自然な二重・眼の開き改善、額のシワ・頭痛も軽減、傷痕も化粧でカバー可能なレベル

症例3:30代男性 下眼瞼経結膜脱脂+脂肪再配置+ヒアルロン酸涙袋形成

  • ・希望:目の下の膨らみとクマを解消し、若々しい印象に
  • ・術前:膨隆型眼窩脂肪・tear trough凹みあり、皮膚弾力良好
  • ・施術:経結膜脱脂+余剰脂肪をtear trough部へ再配置+ヒアルロン酸微量注入
  • ・結果:術後腫脹軽度、1週間で目立たなくなり、凹凸消失・涙袋自然に形成。職場復帰も早期に可能。

 

最新トレンドと今後の展望

 

近年、目元美容整形はより「低侵襲」「自然」「オーダーメイド」を重視する傾向にあります。埋没法の糸材・固定法の進化、局所麻酔・術中モニタリング技術の向上、ヒアルロン酸やスレッドリフト、PRP(多血小板血漿)注入など、注入系治療の多様化も進んでいます。AIによる顔分析・シミュレーションツールの導入や、患者満足度の測定・データベース化も今後の課題です。

また、「美の多様性」「自然な老化への寛容」も社会的価値観として広まりつつあり、単なる流行追従ではなく本質的な美しさや生活の質向上を目指した提案が美容外科医に求められます。今後は、再生医療(幹細胞治療、バイオマテリアル)、遺伝子解析による個別化治療、遠隔カウンセリング、術後リハビリ・心理ケアの充実など、より高度な集学的アプローチが目元美容医療の未来を切り拓いていくでしょう。

 

まとめ

 

目元の美容整形は、解剖学的知識を基礎とした的確なカウンセリング、術前評価、個々の患者に最適なデザイン・術式選択、丁寧な手技、術後管理、そして最新のトレンドへの適応力が問われる高度な医療分野です。患者満足度の最大化とリスク最小化の両立を目指し、常にアップデートされた知見と倫理観をもって診療にあたることが、美容外科医にとって不可欠です。本記事が、目元美容外科診療の実践的ガイドとして、また今後の発展への一助となれば幸いです。

ページトップへ
盛岡院 予約
フォーム予約 LINE予約する 電話をかける
吉祥寺院 予約
フォーム予約 LINE予約する 電話をかける