目の整形

目元の美容外科：二重整形・目頭切開・目の下のクマ治療まで徹底解説

最新の美容外科技術で叶える理想の目元デザイン

目元の印象は顔全体のイメージを大きく左右します。二重まぶたや目頭切開、目の下のクマ治療、上まぶた・下まぶたのたるみ改善など、現代の美容外科では多彩な術式があり、患者さま一人ひとりの骨格や希望に合わせたデザインが可能です。本記事では、熟練の美容外科医の視点から、臨床現場での最新テクニックや患者体験談、術後の経過、よくある質問とその回答まで、専門的かつ具体的に解説します。

 

目次

• ・はじめに ― 目元整形の重要性と個別デザインの進化
• ・二重まぶた形成術（埋没法・切開法）の詳細と比較
• ・目頭切開・目尻切開：印象を操作する微細手術
• ・上まぶた・下まぶたのたるみ取り術式
• ・目の下のクマ治療：脱脂・脂肪注入・再生医療
• ・患者体験談：リアルな術後経過と気づき
• ・よくある質問と専門医の回答
• ・まとめ ― 安心して目の整形に踏み出すために

 

はじめに ― 目元整形の重要性と個別デザインの進化

目元は顔の中で最も注目されやすく、わずかな変化でも周囲の印象が大きく変化します。加齢によるたるみや元々の骨格によるコンプレックス、左右差、蒙古ひだの強さ、下眼瞼のクマやたるみなど、悩みは多岐にわたります。

美容外科の進歩により、以前は困難だった微細なデザイン修正も、現在では患者ごとの解剖学的特徴を正確に把握したうえで、自然で美しいラインの実現が可能です。特に日本人の場合は、蒙古ひだや眼窩脂肪の発達など、解剖学的特徴を考慮したオーダーメイド手術が主流となっています。

この章では、各手術の概要と、患者の悩みに対してどのようなアプローチがあるのかを整理します。

 

二重まぶた形成術（埋没法・切開法）の詳細と比較

 

二重まぶた形成術の基本概念

二重まぶたは、まぶたの皮膚が瞼板または挙筋腱膜と癒着することで生じます。日本人の約7割は蒙古ひだが強く、一重や奥二重が多いため、人工的に二重ラインを形成する手術が人気です。術式は大きく「埋没法」と「切開法」に分かれます。それぞれの適応、メリット・デメリットを詳細に解説します。

 

埋没法の詳細

埋没法は、医療用の糸を用いてまぶたの裏側または皮膚表面から、瞼板または挙筋腱膜に糸をかけ、二重ラインを作り出す術式です。代表的な方法としては、2点留め、3点留め、4点留めなどがあり、糸のかけ方（ループ法、連結法）、使用糸の種類（PDS、ポリプロピレン等）も術者によって異なります。

• ・メリット：ダウンタイムが短い、腫れが少ない、修正が容易、傷跡が残らない
• ・デメリット：強いまぶた（分厚い皮膚や脂肪が多い場合）には不向き、糸が緩む・取れるリスクあり

適応は20代〜30代の皮膚のたるみが少なく、まぶたが薄めの方、または「まずは二重を試したい」という方に最適です。糸のかける位置やテンションの調整で、末広型・平行型などラインのデザインも自在です。

 

切開法の詳細

切開法は、希望する二重ラインに沿って皮膚切開を行い、余剰皮膚・脂肪（眼窩脂肪・ROOF）を切除しつつ、瞼板・挙筋腱膜と皮膚を縫合固定する術式です。全切開法、部分切開法、ミニ切開法（小切開法）などがあります。術者の解剖学的知識と縫合技術が結果を大きく左右します。

• ・メリット：半永久的なラインが作れる、厚ぼったいまぶたや皮膚のたるみにも対応
• ・デメリット：ダウンタイムが長い、傷痕が数ヶ月残る場合がある、修正がやや難しい

適応は、まぶたが厚い方、皮膚のたるみを伴う中高年層、埋没法でラインが消失した方などです。手術中にラインのデザイン調整ができるため、左右差の修正や、まぶたの構造異常（眼瞼下垂症状含む）にも対応します。

 

埋没法と切開法の選択基準

患者の年齢、まぶたの厚さ、脂肪量、皮膚のたるみ有無、過去の手術歴、希望ライン（末広型・平行型）、ダウンタイム許容度などを総合的に評価し、最適な術式を選択します。美容外科医のカウンセリング力と、シミュレーション技術が重要です。

 

目頭切開・目尻切開：印象を操作する微細手術

 

目頭切開の術式と解剖学的ポイント

目頭切開は、蒙古ひだ（medial epicanthus）を切開または切除することで、目の横幅を広げたり、平行型二重を作りやすくする手術です。代表的な術式にはZ形成術、W形成術、内田法、三日月法などがあります。

• ・Z形成術：瘢痕が目立ちにくく、自然な形で眼裂長拡大が可能
• ・W形成術：より大きく蒙古ひだを解除したい場合に有効
• ・内田法：蒙古ひだの強い方に適応、傷跡がやや残りやすい

「目頭切開＝派手になる」というイメージがありますが、近年は皮膚の切除量や縫合法を工夫し、「バレにくい」「自然に見える」デザインが主流です。術後の瘢痕や赤みは数ヶ月で目立たなくなりますが、術者の解剖学的理解と縫合技術が仕上がりを大きく左右します。

 

目尻切開・下眼瞼下制術の詳細

目尻切開は、外眼角靭帯付近を切開し、眼裂長（目の横幅）や下方へのカーブを広げる手術です。単独での変化は限定的ですが、他の術式（下眼瞼下制術やグラマラスライン形成）と組み合わせることで、たれ目・大きな目元の印象を作ることができます。

• ・目尻切開：外側の皮膚・粘膜を切開、外眼角靭帯の処理がポイント
• ・下眼瞼下制術（グラマラスライン形成）：下眼瞼牽引筋や外眼角靭帯を剥離・再固定し、下まぶたのラインを下げる

日本人の場合、骨格的に外眼角靭帯が外側眼窩縁より内側にあるため、無理な切開は効果が得られにくく、後戻りや瘢痕変形のリスクもあります。術前のシミュレーションと、術者の経験値が重要なポイントです。

 

上まぶた・下まぶたのたるみ取り術式

 

上眼瞼皮膚切除術（上眼瞼リフト・眉下切開法）

加齢により上まぶたの皮膚が余剰となり、視野障害や重瞼ラインの消失が起こる場合、上眼瞼皮膚切除術（上眼瞼リフト）が有効です。重瞼ラインでの切開（全切開法）や、眉毛下での皮膚切除（眉下切開法）があり、患者の希望や皮膚のたるみ具合、眉毛や前額部の形態によって適応を選択します。

• ・重瞼ライン切開：二重ラインと同時に皮膚切除、傷が目立ちにくい
• ・眉下切開法：まぶたの厚みや腫れぼったさが強い場合に有効、自然なリフトアップと若返り効果

術後は一時的に腫れや内出血がみられますが、数週間で改善します。傷跡はメイクでカバー可能で、半年～1年ほどでほとんど目立たなくなります。

 

下眼瞼形成術（下まぶたのたるみ取り）

下まぶたは加齢とともに皮膚のたるみ・脂肪の突出（眼窩脂肪ヘルニア）が生じ、クマや老けた印象の原因となります。たるみ取りには以下の術式があります。

• ・経皮的下眼瞼切開法：睫毛下または目尻部分で皮膚切開し、余剰皮膚・脂肪を切除、筋肉や靭帯を引き締める
• ・経結膜脱脂術：皮膚を切らずに結膜側から眼窩脂肪のみを切除、若年者や皮膚のたるみが少ない場合に有効

特に経皮的切開法では、皮膚切除量や眼輪筋・眼窩隔膜の処理、涙袋のボリューム調整が仕上がりを左右します。クマの種類が「黒クマ（影）」「青クマ（血行不良）」「茶クマ（色素沈着）」などに分類されるため、適切な術式選択が重要です。

 

目の下のクマ治療：脱脂・脂肪注入・再生医療

 

クマの種類と見分け方

目の下のクマは、原因によって大きく3種類に分けられます。

1. 1. 黒クマ（影クマ）：眼窩脂肪の突出や皮膚のたるみによる影
2. 2. 青クマ：皮膚が薄く、静脈が透けて見える血行不良型
3. 3. 茶クマ：色素沈着や摩擦による色の変化

それぞれに有効な治療法が異なり、正確な診断が不可欠です。

 

経結膜脱脂術と脂肪注入（ハムラ法・裏ハムラ法）

黒クマの場合、経結膜脱脂術で突出した眼窩脂肪を除去することで、影を改善します。しかし、脂肪を取りすぎると凹みや老けた印象が強調されるため、適量の脂肪を残す、または脂肪注入・ハムラ法で凹部を補正します。

• ・ハムラ法：脂肪を外側に移動させ、凹部を埋める
• ・裏ハムラ法：結膜側から脂肪を移動・縫合
• ・脂肪注入：自己脂肪やナノファットを涙袋下の凹みに注入

青クマには、PRP（多血小板血漿）注射やレーザー治療も併用されます。茶クマには、トラネキサム酸・ハイドロキノン外用、レーザートーニングなど色素沈着を抑える治療が有効です。

 

患者体験談：リアルな術後経過と気づき

実際に目元整形を受けた複数の患者さんの体験談をもとに、術前の不安、術後のダウンタイム、経過、満足度や注意点を具体的にご紹介します（個人情報保護のため一部内容は編集）。

 

体験談1：20代女性　二重埋没法（3点留め）

「もともと一重でアイプチ生活が長かったのですが、朝のメイク時間を短縮したく、クリニックでカウンセリングを受けました。埋没法3点留めを選択し、当日は点眼麻酔・局所麻酔で痛みはほとんどありませんでした。術後3日ほど腫れ、1週間でほぼ落ち着き、自然な二重に。家族や友人にも“違和感ないね”と言われて大満足です。」

 

体験談2：40代男性　目の下のクマ脱脂＋脂肪注入

「加齢とともに目の下のクマと凹みが気になり、脱脂・脂肪注入を受けました。術後は腫れと軽い内出血がありましたが、2週間でほぼ消失。以前より疲れ顔が改善し、若返った印象に。職場でも“最近元気そうだね”と言われ、自信が持てるようになりました。」

 

体験談3：30代女性　二重全切開＋目頭切開

「まぶたが分厚く埋没法がすぐ取れてしまったため、全切開と目頭切開を同時に。術後1週間は強い腫れ、2週間でメイク可能に。3ヶ月で自然なラインに落ち着き、理想的な平行二重になりました。目頭切開の傷はコンシーラーで隠せる程度で、ダウンタイムは想像より短く感じました。」

 

体験談4：50代女性　上眼瞼皮膚切除（眉下切開）

「年齢とともに上まぶたの皮膚が被さり、視界が狭くなってきたので手術を決意。眉下切開法で余剰皮膚を取ってもらいました。術後は腫れがありましたが、1ヶ月後には二重ラインがはっきりし、視界も明るくなりました。傷跡も眉メイクで十分カバーでき大満足です。」

 

よくある質問と専門医の回答

 

Q1. 埋没法の二重はどのくらい持続しますか？

A. 埋没法の持続期間は個人差がありますが、平均して3～5年、多い方で10年以上持続する場合もあります。加齢やまぶたを強くこする癖、重度のアレルギーなどがある場合は糸が外れやすくなります。ラインが薄くなった場合は再施術・切開法への切り替えが可能です。

 

Q2. 目頭切開の傷跡は目立ちますか？

A. 近年の目頭切開は傷が目立ちにくいデザインが主流です。術直後は赤みや盛り上がりがありますが、3ヶ月～半年で馴染み、ほとんど分からなくなります。ただし、ケロイド体質の方や過度な切除は注意が必要です。コンシーラーやアイメイクでカバー可能です。

 

Q3. 二重切開法のダウンタイムは？仕事復帰の目安は？

A. 全切開法の場合、術後1週間は抜糸まで腫れ・内出血が目立つことが多く、2週間後にはメイクでカバーできる程度になります。3週間～1ヶ月でかなり自然になり、仕事復帰は2週間程度見ておくと安心です。個人差もあるため、余裕を持ったスケジュールをおすすめします。

 

Q4. 目の下のクマ治療はどのようなリスクがありますか？

A. 脱脂術では脂肪を取りすぎると凹みや老け顔、左右差のリスクがあります。脂肪注入は定着率に個人差があり、数ヶ月で一部吸収されることもあります。術後の腫れ・内出血・一時的なしびれ感が出ることも。熟練した医師による適切な診断と術式選択が重要です。

 

Q5. 目の整形後に元に戻せますか？

A. 埋没法は糸を外すことで元に戻せますが、切開法や目頭切開は完全に元通りにはできません。修正術である程度の戻しやデザイン変更は可能ですが、傷跡や癒着が残ることがあります。術前に十分なカウンセリングとシミュレーションを行い、納得したうえで施術を受けてください。

 

Q6. 目元の整形と同時に他部位の美容手術は可能ですか？

A. 二重形成や目頭切開と同時に、鼻の形成、フェイスリフト、脂肪注入など他部位の手術を併用することも可能です。同時手術は全身管理・腫れのコントロール・デザインのバランスが重要になるため、総合的な提案ができる美容外科クリニックを選びましょう。

 

まとめ ― 安心して目の整形に踏み出すために

目元の美容外科は、患者ごとの骨格・皮膚・脂肪の状態を見極め、最適な術式を選択する高度な医療分野です。埋没法・切開法・目頭切開・目尻切開・クマ治療・たるみ取りなど、さまざまな手術があり、美容外科医の経験と技術が結果を大きく左右します。

重要なのは、信頼できる医師と十分なカウンセリングを重ね、「なりたい目元」のイメージをしっかり共有することです。術後のダウンタイムやリスクも理解した上で、納得して手術に臨むことが理想的な結果に繋がります。体験談やQ&Aを参考にしながら、ぜひご自身に合った施術・クリニックを選択してください。あなたの目元が、より自信と輝きに満ちたものになることを願っています。