目の整形

目元形成術の現実的なダウンタイムと回復期間を徹底解説

目元美容整形のダウンタイムと回復のすべて：術式別・専門医が語る現実

近年、目元の美容整形はますます注目を集めています。しかし、手術後のダウンタイムや回復期間について、ネット上にはさまざまな情報が溢れており、実際の体験や医学的な知見に基づく「リアル」な情報が意外と少ないのが現状です。本記事では、美容外科専門医としての知識と経験から、目の整形の代表的な術式ごとに、実際のダウンタイムや回復過程、痛みの管理方法、術後の注意点まで詳しくご紹介します。患者様が安心して施術に臨むために、必ず知っておくべき情報をまとめました。

目次

• ・二重まぶた形成術（埋没法・切開法）のダウンタイムと回復の実態
• ・目頭切開・目尻切開術後の経過と術後ケア
• ・眼瞼下垂手術における回復期間と注意点
• ・涙袋形成や脂肪取り施術のダウンタイムの特徴
• ・ダウンタイム短縮のための最新ケア・セルフマネジメント法
• ・術後トラブルや長引く腫れ・内出血への対応法

 

二重まぶた形成術（埋没法・切開法）のダウンタイムと回復の実態

二重まぶた形成は日本国内で最もポピュラーな目元整形のひとつです。大きく分けて「埋没法」と「切開法」があり、それぞれダウンタイムや回復期間が大きく異なります。

 

埋没法の術後経過と回復期間

• ・埋没法は、医療用の細い糸でまぶたの内側を数カ所留めて二重を作る術式です。
• ・切開を伴わないため、腫れや内出血が比較的軽度で済む場合が多いです。
• ・ダウンタイムは個人差がありますが、軽度の腫れは1～3日、内出血が目立つ場合でも1週間ほどで落ち着きます。
• ・メイクは術後翌日から可能なクリニックも多いですが、目元が腫れやすい方や内出血しやすい方は、2～3日間はアイメイクを控えると良いでしょう。
• ・痛みは術直後から半日程度で落ち着き、鎮痛剤で十分コントロール可能です。
• ・術後24時間は強い摩擦や圧迫を避け、冷やすことで腫れが緩和します。

 

切開法の術後経過と回復期間

• ・切開法は、皮膚を切開して余分な脂肪や皮膚を取り除きながら二重ラインを形成する術式です。
• ・切開を伴うため、腫れや内出血は埋没法よりも強く出やすいです。
• ・ダウンタイムは一般的に1～2週間程度。最初の3日間がピークで、その後徐々に引いていきます。
• ・抜糸は術後5～7日目に行われることが多く、この時点で腫れの約7～8割が落ち着きます。
• ・痛みは術後2～3日がピークですが、鎮痛剤・抗生剤内服で十分にコントロール可能です。
• ・内出血は黄色～紫色へと変化し、1～2週間で自然吸収されます。コンシーラーで隠せる程度になるのは1週間目以降です。
• ・洗顔やシャワーは翌日から可能ですが、強くこすらないように注意が必要です。

 

目頭切開・目尻切開術後の経過と術後ケア

目元の横幅を広げたり、目の印象をシャープにする目的で施行される目頭・目尻切開。それぞれ特有のダウンタイムや回復過程があります。

 

目頭切開の術後経過

• ・目頭切開は蒙古ひだを切開し、目の横幅を広げる術式です。
• ・腫れや内出血は切開法の二重術とほぼ同等で、ピークは2～3日、7日ほどで落ち着きます。
• ・抜糸は5～7日後に行われ、それ以降は赤みやむくみが徐々に改善します。
• ・傷跡は最初赤みを帯びますが、3か月～半年ほどでほとんど目立たなくなります。
• ・術後1週間は強い摩擦やメイクを控え、UVケアを徹底することが大切です。

 

目尻切開の術後経過

• ・目尻切開は、目の外側の粘膜や皮膚を切開し、目の横幅や下方向への広がりを作る術式です。
• ・腫れは比較的軽度ですが、個人差が大きく、内出血やむくみが1週間程度続くこともあります。
• ・抜糸は5～7日後。傷跡は目尻のしわに隠れるデザインにすることで目立ちにくくなります。
• ・術後は目元の乾燥やつっぱり感を自覚することがあり、保湿ケアが重要です。
• ・アイメイクは抜糸後から開始可能ですが、最初は極力控えめにしましょう。

 

眼瞼下垂手術における回復期間と注意点

眼瞼下垂は、まぶたが下がって視野が狭くなったり、眠たそうな印象になる症状です。保険適用となることも多く、機能的・美容的な改善のために選択される手術です。

 

術式とダウンタイムの違い

• ・挙筋前転法（または腱膜前転法）を中心に、患者様の症状や皮膚の余剰によって術式を選択します。
• ・切開範囲が大きくなるほど腫れや内出血は強く出やすいですが、特殊な縫合方法や術後管理によりダウンタイムの短縮が期待できます。
• ・内出血・腫れのピークは3～4日、1週間程度で日常生活に支障がなくなります。
• ・抜糸は術後7日目前後。抜糸直後から腫れが一気に引くケースも多いです。
• ・左右差や二重幅の調整は、術後の経過観察で微調整が必要なこともあります。

 

術後の日常生活と注意点

• ・術後24時間はアイスノンなどでしっかり冷却することが腫れ・内出血の軽減に有効です。
• ・頭を高くして就寝し、血流が顔に集まりすぎないように注意します。
• ・運動・飲酒・入浴は術後1週間程度控えるのが望ましいです。
• ・ドライアイや違和感が出やすいため、点眼薬や保湿アイマスクの使用を推奨します。
• ・まれに開瞼不全や左右差が残ることがあり、再手術や修正が必要なケースも存在します。

 

涙袋形成や脂肪取り施術のダウンタイムの特徴

涙袋形成（ヒアルロン酸注入や脂肪注入）、眼窩脂肪除去（脱脂）など、ダウンタイムが比較的短い施術についても、注意すべきポイントがあります。

 

涙袋形成（ヒアルロン酸注入）の経過

• ・ごく細い針でヒアルロン酸を注入するため、腫れ・内出血ともに軽度です。
• ・注入直後は軽いむくみや膨隆感がありますが、2～3日で自然な仕上がりになります。
• ・内出血が出ると2～7日持続することもあるため、イベント前の施術は1週間以上余裕を持って行うのがベターです。
• ・メイクは当日から可能ですが、注入口をこすらないように注意してください。

 

眼窩脂肪除去（脱脂）の経過

• ・下まぶたの裏側（結膜側）から脂肪を除去するため、皮膚表面に傷は残りません。
• ・腫れは個人差がありますが、1週間前後で落ち着きます。
• ・内出血が出た場合、下まぶた～頬にかけて黄色～紫色の変色が1～2週間残ることもあります。
• ・痛みは軽度で、鎮痛剤の内服で十分コントロール可能です。

 

ダウンタイム短縮のための最新ケア・セルフマネジメント法

短期間での社会復帰やイベントへの参加を目指す患者様が増える中、ダウンタイムを少しでも短く、快適に過ごすための医学的ケアやセルフマネジメントが重要です。

• ・術後24時間はアイシング（冷却）を徹底し、炎症反応を抑える。
• ・頭部を高くして就寝し、血流の集中を防ぐ。
• ・ビタミンK含有クリームやアルニカジェルなど、内出血・腫れの吸収を促す外用剤を活用する。
• ・術後3日以降は温罨法（ホットタオル等）に切り替え、血流を促進して回復を早める。
• ・十分な睡眠と高タンパク・低塩分の食事を心がけ、組織修復をサポートする。
• ・腫れや内出血が強い場合は、無理にマッサージや刺激を加えず自然回復を待つ。
• ・医師の指示に従い、抗炎症薬や抗生剤を適切に内服する。

 

術後トラブルや長引く腫れ・内出血への対応法

想定よりも腫れや内出血が強い・長引く場合や、術後の違和感、左右差などが気になる場合の対応についても知っておくことが大切です。

• ・術後1週間を過ぎても腫れや痛み、赤みが強い場合は感染や血腫の可能性もあるため、早めに医師へ相談しましょう。
• ・内出血による色素沈着は、数週間～1か月で自然に吸収されるケースが多いですが、気になる場合はビタミンCやトラネキサム酸の内服、外用クリームの併用が有効です。
• ・左右差や食い込みが強い場合、自然回復を待つのが原則ですが、3か月以上改善しない場合は修正術を検討します。
• ・しこりや違和感が残る場合は、縫合糸の露出や瘢痕形成の可能性もあるため、専門医の診察を受けてください。

 

まとめ：目元整形のダウンタイムは正しく理解し、賢く準備を

目元の美容整形は、術式ごとにダウンタイムや回復のプロセスが異なります。腫れや内出血、痛みの程度は個人差があり、医師からの術後指導やセルフケアをきちんと実践することで、より快適かつ安全に回復期間を過ごすことができます。施術を検討する際は、単に「何日で腫れが引くか」だけでなく、ご自身のライフイベントや仕事、体質なども考慮し、納得できるスケジュールと術式選択を行いましょう。

美容外科専門医としては、患者様一人ひとりの目元の状態やご希望に合わせて最適な術式とアフターケアを提案しております。気になる点は必ずカウンセリングでご相談いただき、安心して目元形成に臨んでください。